フラット35は不動産屋にとって大変ありがたい住宅ローンだと思います。
住宅金融支援機構のおかげで家を買えるお客さんがいて、家を売れる我々がいて、ずっとこのまま続いてくれれば最高だなぁ・・・と。
でも、たぶんそういう訳にはいかないでしょうね。
なんせ年収200万円程度の人が1千万円のローンを組めちゃうんですから。勤続年数が半年くらいの契約社員や派遣社員でもローン組めちゃうんですから。銀行じゃ貸さない人たちでも借りれちゃうんですから。
昔の方がもっとザルだったと聞いておりますが、今でも十分すぎるくらいザルだと思います。返済比率を超えてなくて事故がなければ大概通りますし。
本来なら買えない人にまで融資するんですから、競売になる率が高いのも当然ですよね。まさに競売発生装置です。
私が住宅を購入したときは頭金3割以上用意しましたし、それでもローン審査はドキドキでしたけど、うちに来るお客さんの大半はフルローン・・・正直すごいなといつも思ってます。
別にフルローンがいけないとは言いませんけど、もうちょっと身の丈に合った住宅ローンを組むべきだと思うんですよね。
「固定資産税や修繕費用の積み立てとか、維持費のことも考えると、もうちょっと抑えた方がいいと思いますよ」なんて余計なこと言ったせいで客を怒らせて逃がしたこともあるので、それからは一切口出ししてませんが、内心では「子供の教育費とか、先々のこと絶対考えてないんだろうなぁ・・・」とかしょっちゅう思ってます。
そんなわけで、遅かれ早かれフラット35は息詰まるときがいつかやってくると思っているんですが、なるべくその「とき」がずっと先の未来でありますようにと願うばかりです。
だってうちに来るお客さんって銀行でローン組める人少ないんだもん・・・・。